タイムスリンを知らない人のためにレビューする、「タイムスリン・フレンズ」。

タイムスリンってどうなのかな？実物見れないし、買うの心配・・・なんて
方のために。Facebookで1型糖尿病をテーマとした公開グループ（iVOX）の
主宰＆運営管理をされている能勢謙介さんがタイムスリンをレビュー！

【はじめに。COI（利益相反条項）開示】
本製品のご紹介にあたり、販売代理展であるウィメンズヘルス・ジャパン株式会社より製品提供を受けました。ただし、基本的にいつも通りの「辛め」の評価としていますので、その点あらかじめご承知おきくださいm(_ _)m

・本件のレビューを行うにあたって、販売代理展であるウィメンズヘルス・ジャパン株式会社よりタイムスリン製品（フレックスペン用）2点の無償提供を受けています。
・報酬および謝礼はいただいておりません。

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【製品背景】
さて、1型糖尿病を発症して最初の数年はともかく、私のように「30年選手」(苦笑)になってくると、インスリン注射が「自動的・無意識的」になってきて、注射を射つたびに、いちいち「さぁインスリン注射をしよう」とか意識しなくなってしまいます。

そんな時に困るのが「あれ？さっきインスリン打ったっけ？」です(苦笑)。

「まさか!?」と思われるかもしれませんが、「1型あるある」なんですよ、これが…！あまりにもスムーズにインスリン注射に対応できるようになってしまった結果、意外にもそのような場面は多かったりします…(汗)。取り敢えず1ヶ月に数回は「インスリンを打ったかどうかが分からなくなる」という問題に直面するのです（「加齢」という説もあり(苦笑)）。

これに対し、ノボノルディスクファーマは、カートリッジタイプの注入器に関しては「Novopen Echo（およびNovopen Echo Plus）」という、注射単位数と経過時間を表示してくれる製品を出しているのですが、ディスポーサブルタイプの注入器に関してはそのような（インスリンメーカー純正の）製品は存在しません。

そこで、こうした問題を解決してくれるのが、こちらの「タイムスリン」です。

今回は、タイムスリンの「フレックスペン用」の提供を受け、そちらのレビューをさせてもらいました。


【製品特徴】
この製品自体は、「前回のインスリン注射からの経過時間を確認できる、タイマー機能付きキャップ」となっています。
これを、「ディスポーサブル注入器のキャップ」をこの「タイムスリン」に差し替える形で使用します。

購入時に付いているタブを引き抜くとタイマーが起動し、そのまま約1年間使用できる…という形になります（製品性能確保のため、電池交換による再利用はできません。使い捨てとなります）。

元々のキャップの代わりに使用することができ、タイムスリンを注入器から外して8秒後にタイマーがリセットされ、カウントが開始されます。

このカウントは、カウント開始から60分までは「分：秒（MM：SS）」で、それ以降は「時間：分（HH：MM）」で表示され、最大99時間99分までカウントすることができます（つまり4日間ちょっと）。

なので、「前回インスリンを射ってから何時間何分経っているか」が一目で確認することができ、非常に便利であり、かつ安心感を得られます。これにより

　・インスリン注射の「二度打ち」と「打ち忘れ」の予防

ができる形になります！これは朗報！

また、単純にこれを「タイマー」として利用することで、

　・超速効型インスリンを打ってから5分〜10分の時間をおくことで、その効果を最大限発揮させる

という使い方も可能となります。いちいちスマホのタイマーを起動させる必要もありませんので、これも便利な使い方になるでしょう。

ちなみにですが、私が愛用する革製インスリンポーチの「i-llumi」には、キャップを付けた状態で収納することができました！（もしこれに入らなければ、個人的にリピートの可能性はありませんでしたw）

なので、意外にコンパクトにまとまっているな…という印象です。


【対応するインスリン注入器】
なお、タイムスリンは、次のディスポーサブルタイプのインスリン注入器に対応しています。

・ノボノルディスクファーマ　フレックスペン
・ノボノルディスクファーマ　フレックスタッチ
・日本イーライリリー　　　　ミリオペン
・サノフィ　　　　　　　　　ソロスター(※)
※サノフィの「ランタスXRソロスター」には対応していません。


【ご注意】
こちらの「タイムスリン」は、上記各インスリンメーカーが動作の保証や利用の推奨をするものではありません。あくまで「利用者の自己責任」となります。
また、インスリン注射の単位数の変更や、注射タイミングの変更については、主治医にご質問・ご相談の上で対応していただくよう、お願いいたします。


【製品への要望】
実際にタイムスリンを使ってみて、「ここは何とか解決してほしい」という要望ですが…

・ランタスXRに対応してほしい
が大きな改善希望点として挙げられるかと思います。私は持効型インスリンとしてメインで使っているのが、トレシーバとランタスXR なのですが、トレシーバはフレックスタッチで対応できるとして、XRに対応していないのは何ともイタいですね…。

欲を言えば「注入単位も記録してほしい」なのですが、この製品の仕組み上、それは厳しい感じです…（ノボペンの場合は、ノボペンエコーをご利用ください…）。